鬼の正体とは?捉え方の変化と姿形のイメージとは?
2020年12月9日(水)22:30~23:15放送、NHK「歴史秘話ヒストリア」のテーマは、「鬼」。
「大江山鬼退治 なぜ人は鬼を討つのか?」
番組は、鬼の王・酒呑童子(しゅてんどうじ)など、鬼退治を伝説と史実の両面から徹底検証するようです。
鬼の正体、そして鬼が生まれたわけとは?など、謎に迫ります。
絶対面白い(≧m≦*)!
番組に先駆けて、私なりに調べたことを書いてみようと思います。
鬼とは
もともとの「オニ」の語源は、「隠(オン)」といわれています。
「隠」とは、目に見えない超自然的な存在や現象のことで、「良くないもの」の総体とされていました。
昔々の日本、古代から中世にかけては、「超自然的な存在・現象」というだけではなく、朝廷に従わない「地方の勢力・権力者」や、漂着した「異民族」も「鬼(オニ)」と呼ばれていました。
「超自然的な存在・現象」としての「鬼」は、万物につく畏敬すべき神霊、また、征伐すべき悪しき鬼神。
つまり「鬼」とは、「神」という存在でもあったわけです。
これは、本来「鬼」が、死者の魂をさしていたともされることからきていると考えられます。
死者の国・黄泉のものということでしょうか。
「地方の勢力・権力者」や「異民族」としての「鬼」は、異世界の住民たちをさしていたといえます。
人里離れた深い山奥や森にいる者、自分たちとは異なる文化をもつ者たちです。
[古事記]では、「鬼」に近い概念を、「あしきもの」と表現しています。
「悪しきもの」・・・つまりは、「良くないもの」ということですね。
鬼の姿形のイメージとは
それまで「鬼」には、これといって定まった姿形のイメージはありませんでした。
しかし、仏教思想が広く伝わり、中世後期から近世江戸期にはいるころには、地獄の獄卒という「鬼」のイメージが固定化されていったと考えられています。
それは、頭部に角を生やし、髪を振り乱した半裸の姿。
そして、「鬼門」という概念から、丑寅(うしとら)方角から「鬼」はやってくると考え、
“牛”のように頭部に角を生やし、“虎”模様の腰巻をしている、という姿の「鬼」ができあがりました。
物の怪を生み出したのは鬼
流れをまとめると・・・
「隠(目には見えない良くないもの)」が「者(もの)としての鬼」に、
「者としての鬼」が「姿を持った、オニとしての鬼」になったといいます。
そしてさらに、「オニとしての鬼」が「物(モノ)に宿る鬼」になって、
「百鬼夜行(ひゃっきやぎょう)」の「物の怪(モノノケ)」につながっていきます。
このことから、「物の怪」を生み出したのは、「鬼」である、といえます。
「鬼」は「物の怪」の代表であるため、「鬼伝説」は日本各地に残って、物語として伝わっています。
日本各地に「鬼伝説」があることから、「鬼」と「人」とは近い関係にあるといえます。
「鬼」と「人」とは紙一重。
「人」は「鬼」に堕ちやすい。
「鬼」は「人」に化けやすい。
各地に残る「鬼伝説」の「鬼」は、人に近い姿で伝わっていることが多いように感じます。
何故か・・・?
伝説として残っている「鬼」のなかには、実は「オニ」ではない、という伝承もあるからです。
頭があり、体があり、手に武器(金棒など)を持ち、二本足で歩く「鬼」。
しかし、「人」とは到底似ても似つかない姿の「鬼伝説」もあります。
その代表的なものは、「牛鬼(ぎゅうき)」ですね。
おわりに
大好きな「鬼」。
昔から、とにかくずっと「鬼」が好き。
なので節分の豆まきでは、『福は内、鬼も内』といっています。
(今有名な鬼漫画が好きだから好きと言っているわけではありません^^;)
(ちなみに、おすすめの鬼漫画はいろいろあります!)
「鬼」は、忌嫌われる存在でもありますが、人と共に生きた「鬼」もいます。
そのなかでも代表的なのは、私が一番好きな鬼、「鬼姫・鈴鹿」です。
ほかにも好きな鬼はいますが、「鈴鹿御前」がやっぱり一番。
「人」は「人」なりに、「鬼」は「鬼」なりに・・・です。
歴史秘話ヒストリア!楽しみです~(°▽人°*)わくわく